ヤーコン芋の特性

 

(その1)オリゴ糖(フラクトオリゴ糖)を飛びぬけて高含有

 ヤーコン芋は、フラクトオリゴ糖を多く含むことが知られているキク科植物の中でも、その含有量は下図のとおり飛び抜けています。

 ヤーコン芋は、水分が80%以上を占め、繊維質は3、4%程度で、10数%が糖質です。糖質の半分ほどはブドウ糖・果糖・ショ糖(砂糖)で、残り半分がフラクトオリゴ糖です。

 フラクトオリゴ糖の含有量は下図のデータでは7%ですが、品種、収穫時期、保存期間によって変化し、ものによっては10%を超えるものもあります。


 フラクトオリゴ糖は植物性で、その組成はブドウ糖(G)と果糖(F)からなり、ブドウ糖(G)1個に果糖(F)が複数結合しています。ブドウ糖(G)1個に果糖(F)1個の「GF」がショ糖(砂糖)で、果糖(F)が2個以上結合したものがフラクトオリゴ糖と呼ばれ、キク科の場合は大半がGF2~4です。フラクトオリゴ糖はショ糖とは全く異なり、難消化性で腸内善玉菌の餌になります。

 なお、オリゴ糖には他にガラクトオリゴ糖があり、これは動物性で、乳糖に由来しますから、日本人には不向きと思われます。


(その2)ヤーコン芋の収量比較

 ジャガイモがそうですが、ヤーコン芋も原種にいろいろなものがあり、その中から幾種類かがニュージーランド経由で日本に導入されたようです。これは、「ペルーA群」と呼ばれていて、その標準品種が「SY11」です。

 四国農業試験場で様々な品種の掛け合わせの中から今までに新品種が4つ開発されましたが、代表的なものが「アンデスの雪」です。

 その収量比較を、農文協刊「特産品シリーズ/ヤーコン」から抜粋します。

 これをどう評価するかですが、最初の2か所は寒冷地、次の1箇所は温暖地で、あとの4つは中山間地ですから、栽培に適するのは中山間地、寒冷地、温暖地の順になります。一般に、このように言われていますが、温暖地であっても、表の香川県善通寺市の例ほど低くなることはないでしょう。

 ちなみに当地、岐阜県の濃尾平野の一角であっても表の北海道池田町並みの収量をあげています。なお、ペルーA群(SY11と思われる)を以前は栽培していましたが、北海道池田町より若干高収穫でした。

 この表は1アール当たりの収量ですが、アンデスの雪を1ア-ルに100株(例えば株間70cm、畝幅140cm)栽培すると、1株当たり少ない所で1.4kg、多い所で7.6kgとなります。なお、私の栽培経験からすると、密に植えても粗く植えても単位面積当たりの収量に差はないように思います。